前歴1年1月。
『ヴェールゴンドの大征』から半年が経っても2つの軍は小競り合いを繰り返していました。
その他の世界の者は被害を逃れるために自分の世界に逃げ帰ったものの、両軍の支配域に自分の世界への扉がある者達はそうもいかず、寄り集まって生活することを余儀なくされていました。
雪の舞うある日、ヴェールゴンド軍は20万にも増員した兵団を一気に動かします。
増員に増員を重ねた結果、世界を統一する帝国も十万単位での兵を異世界に事に駐屯させ続ける事に疲れを見せ始めていたのです。
一方、数は総対数は少なくとも、個々の戦闘力の高い『永遠信教』軍の天使にも決着をつけるべきとの機運が高まっていました。
激突必至の瞬間、両軍に使者が訪れます。
それは疲弊した両軍に対する『ガイアス』軍の宣戦布告文でした。
両軍が小競り合いを続ける中、ガイアスは被害を受ける他世界の来訪者と交渉を続けると共にその支援の見返りに異界の技術の確保を行っていました。
ガイアスは統一国家を樹立した地球世界で、重火器などによる個人戦力に優れていました。
また他の世界の協力を得て、未知の存在であった魔法への対策も万全で、ヴェールゴンド、永遠信教の両軍はあっという間に劣勢に立たされます。
一ヵ月後、ガイアス軍は両軍に無条件降伏を突きつけます。
これを両軍は拒否。最終決戦に持ち込まれようとした時、本当の『外敵』が現れました。