『扉』とは多重交錯世界と他の数多の世界を結ぶ道で、現状1つの世界に対して2つ以上の扉は確認されていません。
『扉』にはこれまでの研究から以下の性能が推測されています。
・言語中枢の操作
扉を潜って多重交錯世界へ来た来訪者は統一の言語を話す事が出来ます。
しかし元々の世界で言葉を話せない者はこれに含まれません。ファミリアなど術者とのみ意思疎通をできる存在についてはやはり術者とだけ意思疎通が可能なままです。
世界Aの者が多重交錯世界から世界Bの扉を抜けた場合、世界Aの者は世界Bでの『扉』地点の言語を取得します。
・世界への固定化
来訪者は如何なる方法でも『扉』を傷付けることが出来ないと推測されています。
もちろん1つの世界と繋がる『扉』は1つしかないため無茶な方法(物質消去や存在消去魔術等)は試されていませんが、ウォーターカッターや単分子ワイヤーでもカッティングできなかった事から、物質的な硬度に優れていると言うよりも概念的にそこに有ることが定義付けられていると考えられています。
しかしながら、唯一『扉』を破壊する方法が確認されています。
『怪物』の攻撃には『扉』はその頑強さを一切無視して破壊される事が証明されているのです。
これについては『怪物』の死体の一部を持って来ても傷付けられず、自意識で動いている『怪物』のみ可能であろうと推測されています。理由はもちろん不明です。